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M&AにおけるITデューデリジェンスの重要性と、その3つの理由!
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文責:
Alisha Widianti

M&AとはMergers(合併)and Acquisitions(買収)』の略で、2つ以上の会社が一つになったり(合併)、ある会社が他の会社を買ったりすること(買収)を意味します。

M&Aは企業が成長と株主還元を高め価値を創造するために取る一般的な戦略です。しかしパンデミック以降、デジタルトランスフォーメーションのためのM&Aが起こり始めたのです。これはなぜでしょうか。

ビジネスの未来…テクノロジーへの依存

コロナ禍を経て私たちの周りではテレビ会議システム、IoT、AI、クラウドベースツールなど、テクノロジーへの依存度も高まり、技術の発展が一層加速しました。これと関連してテクノロジーのためのM&Aのブームも起こっていますが、GlobalDataによると2020年後半以降、世界全体で91.8%も増加したそうです。例えばハードウェアに特化した企業がSaaSモデルの収益源を理由にソフトウェア企業を買収するなど、明らかにテクノロジーが企業を新たなレベルに進めるという認識が広まってきたのでしょう

M&Aの際に無視できないIT資産について

テクノロジーがビジネスのあらゆる側面に浸透している今、企業のIT資産やシステム、プロセスを理解することはM&Aにおいて非常に重要になります。しかし、PwCとMergermarketが行ったM&Aに関する調査によると、70%以上のM&Aは期待された価値を提供できていないとのことです。ITデューデリジェンスを怠ると、M&A後思わぬところから技術やシステムに問題が発生したり、ポートフォリオの見直しに関して明確さを欠くことになりかねません。

ITデューデリジェンス、つまり企業のITインフラ、アーキテクチャ、プロセスの監査を実施することで、企業としてより正確な意思決定を行うことができ、最終的には消費者へより価値のあるサービスが提供できるでしょう。

もしあなたがM&Aを考えているなら、ターゲット企業は、あなたの企業の既存ポートフォリオにどのような付加価値を生み出すのでしょうかITデューデリジェンス=ITDDは、この重要な問題を明らかにする手助けになります。貴社の目標達成をサポートするためのITインフラ、資産、リソース、プロセスを相手の企業が有しているかどうか、より的確に判断することができるのです。ここで得た情報はターゲット企業との交渉において活用し、買収価格を決定するためにも役立ちます。最終的には、ITDDの結果はあなたのビジネスの財務モデル、リスク軽減戦略、あるいはM&A後の出口戦略(ディールがうまくいかなかった場合)などに活用されるでしょう。

M&Aの核となる統合

M&Aの核となるのは統合です。異なる企業文化、人材、ITシステム、オペレーションを持つチームを統合することは、M&A後に不可欠です。相手企業が業務管理において異なる方針を持っていたり、異なるITシステムを採用していることはよくありますが、ITDDはこの企業間で異なるワークフローやシステムを統合させるプロセスを容易にします。

M&A後の適切なアクションプランを従業員に伝える際にも役立つでしょう。

技術障害を把握する

また、ITDDを通じて、対象企業のセキュリティの脆弱性、現在のサイバー・プロセス、資産を特定することもできます。

Financier Worldwideによると、M&Aの10%がソフトウェアリスクを理由に放棄されています。ターゲット企業の技術負債を把握し、それがどのように管理されているかを知ることは非常に重要と言えます。もしターゲットに未対処の技術障害があれば、その解決に平均で週13.5時間を費やすとの試算もあります。このコストは明らかに無視できないほど大きなものです。

2016年、Verizonは48億ドル相当の取引でヤフーを買収しました。買収取引完了後、Verizonはヤフーで2つの大規模なデータ漏洩を発見しました。Verizonはこの取引で3億5000万ドルの値引きが認められましたが、Yahooは株主からの訴訟を解決するために8000万ドルを支払わなければなりませんでした。ターゲットのサイバーセキュリティと潜在的なセキュリティの脆弱性に関するITデューデリジェンスが不十分、あるいは全く行われなかった場合、コストがかかることは明らかです。

M&Aを行う前に、ターゲットについて可能な限り多くの情報を収集することで、結果に違いが生まれます。Tokyo Techiesでは、クライアントに関する情報を収集する際「ITDD評価チェックリスト」を作成します。クライアントのシステム設計、ソースコード、ITサーバーなどを評価し、どれが重要な問題か判断するために優先順位を割り当てます。

サイバー監査報告書や運用マニュアルからシステム構造まで、1~99の優先順位を付けて、すべての項目をカバーするようにします。

弊社のデューデリジェンスプロセス詳細は、ITDDのページをご覧ください。

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私たちの事例紹介

Tokyo Techiesが最近担当したITDD案件はOyo JapanとKC TechnologiesのM&Aです。

Oyo Japanは、Oyo LifeをKC Technologiesに売却してホテル事業に注力するため、M&Aを実施しました。

私たちは不動産管理プラットフォームの現行インフラの評価・技術的な課題への対応・M&A後のシステム移行・保守の具体的な計画策定を行い、両社をサポートしました。

技術系M&AのためのITDDは、M&A後のIT戦略計画をより明確に描くことにつながり、統合戦略やM&A後の施策のロードマップを持つ役に立ちます。そして何より対象企業のIT能力、資産、技術的負債、セキュリティの脆弱性などを含む、より正確な情報を得ることができ、交渉の際に競争優位をもたらす可能性があるのです。

技術系M&Aのためのデューデリジェンスのサポートが必要ですか?私たちがお手伝いします。お気軽にご連絡ください。

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